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2025年9月9日(火)
ツクツクボウシの声を

 ツクツクボウシの声を

近年は
暑さが厳しくなったためか
ツクツクボウシの鳴き始めが遅くなった

鳴き始めた
ツクツクボウシの声を耳に
意識と存在について浮かんだこと

著名な彫刻家は言う
存在を単にモノとするか
生きている「もの」とするか

著名な物理学者は言う
存在を数値で表すモノとするか
数値で表せないものも含めるか

意識からみれば
生きている「もの」であり
数値で表せないものも含めるである

意識は
「かかわり」で成り立ち
この時空間に基づきながらも
ときに時空間を超えることができる

法師蝉 聞き耳立てれば 声高し

*ここでの彫刻家は外尾悦郎(1953- )氏、物理学者は佐藤文雄(1938- )氏の言葉を念頭に置いた。なお、佐藤氏は「量子モノから量子情報の時代になっている」としている。

2025年8月31日(日)
まーだ真夏日

 まーだ真夏日

今日もまーだ真夏日
暑さを避けて「つどいの丘」へ
物理学者の佐藤文雄氏の本に目を通す

そのなかに
「量子モノから量子情報へ」があった
量子をはずせば「モノから情報へ」
こんな時代になったのかな

もとよりモノは
私たちの生活を便利にしたり
そして 豊かにもしてくれている

情報は
生活を直接に豊かにしないが
その働きは社会生活に不可欠となっている

また情報は
目に見えないが
瞬時に伝わる特性がある

それに情報が桁外れに多く集まり
何かのきっかけで複雑系ができると
その特性の一つで自己組織化が始まる

そういえば
かつてテレビで見た場面
シャーレでの心筋細胞の培養で
始めはバラバラに動いていたのが
次第に他の細胞と同調するようになった

たしかに
人とのかかわりでも
同調や賛同はその集団の大きな力
NSの磁極 正負の電極と同じように
他を引き付ける力となっている

引力の 正体見たり 真夏日に

*「佐藤文雄氏の本」は、ここでは『量子力学の100年』(青土社、2024年)

2025年8月24日(日)
耐えにけり

 耐えにけり

猛暑が長く続くと
多くの野菜は元気を失うが
主根がしっかりした野菜だけは元気

人も似ている
環境が少し厳しくなると
多くの人は元気を失う

それでも人は
周りの人とのかかわりが
しっかりしていることが
ぐらつかない一助

もとより人は
信念や信頼や信用があれば
少しぐらいのことではぐらつかない

野菜の側根や根毛は

周りとのかかわりの働きをしている
人では「第一の自分」に近いのかな

野菜の主根は
真下に伸び本体を支えている
人では「第二の自分」の働きに近いのかな

そう言えば
「第二の自分」は目に見えないけれど
人生の危機の時など大きな働きをしている

耐えにけり この暑さでも 夏野菜

*令和7年の夏は、当地(豊田市)では、猛暑日が今日で10日も続いている。

2025年8月16日(土)
お盆を過ぎれば

 お盆を過ぎれば

いくら暑くても
盛りを過ぎることは
一抹のさみしさと安堵を感じる

人生もそんなものか
個人差はあるものの
40 50が仕事や体力の盛り

70を過ぎると
とくに目や歯や記憶力などの衰えは
はっきり感じるようになる

孔子の言葉に
「70にして心の欲する所に従えども
矩をこえず」に至る回顧がある

孔子の意識が
天地の営みに適合し
心の欲するそれ以前に
矩をこえていないに違いない

ああ
体力の衰えはあっても
意識は どこまでも盛んで
平らかであってほしいな

盆過ぎて 今年の峠 こえにけり

*孔子(BC551-BC479)は、儒教の祖。ここでの孔子の言葉は、吉田公平著『論語』(たちばな出版、2008年、35頁)を参照。なお、拙著『四季開眼3』「桜が満開」をも参照のこと。

2025年8月5日(水)
心を平らかに

 心を平らかに

この暑さのため
水やりを朝方しても
夕方には元気のない夏野菜

人へは
適切なエアコン使用と
こまめな水分と塩分の補給
この頃はよく耳にする言葉だ

もとより
我が健康三原則がある
それは
 食事 運動 休養だ

食事では
通じをよくする食物繊維
老化を予防するポリフェノール
体づくりにタンパク質を心して取る

運動では
朝食と夕食の前に畑仕事
朝食と夕食の後に太極拳

これらの運動で筋肉を日々鍛える

休養では
早寝早起きを基本とし
昼寝を畳の上で背筋を伸ばしてする

ただし
この健康三原則は
「第一の自分」への養生

「第二の自分」への養生は
やはり意識の純化に努めること
そのためには 心を平らかにすること

夏野菜 水をもらって 元気かな

*貝原益軒著『養生訓』に「養生の術は まず心気を養うべし」とある。なお、拙著『四季開眼2』「菊の香や」(展望社、2023年9を参照のこと。

作詩日記21